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   王子は誰だ 22   


現実逃避して王子をお届けに参りました。
現実は難しい。。日本版401Kってなんですか?美味しいの?



蓮たちの席にフェリックスとマリアの2人が同席していた。

『こちらはフェリックスさん。さっき話してた人間の王子様で、私が今お世話係を仰せつかってるのよ?』
『…どうも』

ニコニコと対応する蓮とは逆に、フェリックスはいまだに不審そうに蓮を見つめていた。

『はじめまして。コーンと言います』
『コーン?トウモロコシ?』
『フェリックスさん、コーンに失礼でしょ?』

プリプリと怒るキョーコを笑って見つめる蓮にフェリックスは仏頂面を隠さない。

『ところでコーン』

フェリックスがコーンに語りかけた。

『Все права защищены, переработка и вторичное использование запрещено 』
『конечно』



『무단 전재 · 가공 · 2 차 이용 금지』
『물론입니다』

??

『جميع الحقوق محفوظة، وتجهيز والثانوي يحظر استخدام 』
『بالطبع』

「なんていってるのーーーーーーーーーーっマリア全然分からないわ!」
「私もわからないけど…フェリックスさんがなんか言って、それをコーンが全部返してるわ…」

『むむぅーっ。君、なかなかやるね?』
『いや、それほどでも。フェリックスさんもなかなかですね?』

フェリックスの不機嫌さは深まっていくし、蓮の似非紳士スマイルのプスプス刺さるような光は輝度を上昇させていく。

「ね、ねぇコーン。今の、何ていってたの?」
「あぁ、ロシア語、韓国語、アラビア語で、『禁無断転載・加工・2次利用禁止です!』ってフェリックスさんが言ってたんだよ。
それに俺が、『勿論さ』って答えてたんだ」(←Google翻訳)
「へ、へぇー。それって何の意味があるの?」
「さぁ、何だろうね?」

小首を傾げるキョーコを、蓮は笑顔で見つめていた。


「お待たせいたしました。フルーツタルトとアッサムティとダージリンティです」

フェリックスとマリアのオーダーを店員がテーブルに置いていく。

「あっタルトも美味しそうー」
『…お姉さま、それよりこの状況を教えて下さらないかしら?』

マリアは状況が呑み込めず混乱していた。どうして蓮が金髪碧眼で、『敦賀さんだけど敦賀さんじゃない』のか、
早く教えて欲しかった。

『そうだよキョーコ、この人と随分と仲がいいみたいだけど何者なの?』

フェリックスも段々と焦れてきていた。

『コーン、話して大丈夫?』
『うん。いいよ』
『ふふっ。あのね、コーンもね、王子様なのよ?』
『『えぇ!?』』

フェリックスとマリアは驚いて蓮の顔を見つめる。

俺の王子ネットワークに、こんなイケメ…こんな奴いないぞ?どこの王子?
蓮さま!?なんて大嘘をぶっこいてらっしゃるの??

『キョーコ、本当に王子なの?俺、会ったことないと思うんだけど』
『本当ですよ?疑うなんて失礼よ。ねー、コーン』
『…まあ、仕方が無いんじゃないかな?』

歯切れの悪い蓮をみて、マリアが口を挟もうとした瞬間

『そうよねぇ。コーンは妖精界の王子様ですもの。知ってる人なんていないわよねぇ』

キョーコが困ったように話す様子に、マリアの口がパカリと開いた。

お姉さま?何を仰ってるの?妖精界?妖精界の王子様と仰いました??
マリア、耳がおかしくなったのかしら?

『コーンはね、妖精界の王子様なんです!それが人間界の王子様と出会うなんて…コレは運命なんじゃないかしら!
そうよ、妖精界と人間界が共に手を取る素敵な世界がやってくるのよぉ!』

キョーコの目が爛々と輝く。
キョーコの周りでは小鳥や小さな羽根を持った妖精たちが躍り出しそうな勢いだった。

『おっお姉さま、本気で仰ってるの?』
『マリアちゃん、当たり前じゃない。何を言っているの?』
『だって…だってどう見てもこの方、蓮さまよ?』
『ふふー。そうよねー。そう見えても仕方が無いわよね!コーンが言うにはね、寝ていた敦賀さんの体をコーンが
借りてるそうなの。それで敦賀さんの体が一部コーン化してるの。びっくりしちゃうわよねー』

びっくりしてしまうのはコッチですわっ!!
何それ!お姉さま、そんな嘘を信じちゃってるんですの?どれだけ単純なんですの?おバカなんですの!?

『とっところでお姉さま、…コーン様とはいつお知り合いになられたの?』
『そうねぇ私が小さいころだから…10年くらい前かな?コーンはね、その頃から私の大切な妖精のお友達なのよ』

そんな昔からの刷り込みがあるなんて…

コーンの事を大切だと語る無垢なキョーコに、マリアは眩暈を感じた。
マリアは蓮をチラリと見ると、フェリックスと視線をジリジリと合わせて、無言の闘いを繰り広げていた。

絶対、フェリックス様が王子様だって知った蓮さまが、何かのきっかけで自分の事を『妖精の王子』と思い込んでいる
お姉さまをフェリックス様から奪い返すためにあんなことをしてるんですわ…
蓮さま…何て情けないんですの。
そんなに誰にも奪われたくないくらいお姉さまの事が大好きなら、さっさと告白すればいいのよ!

マリアは捲し立てたい気持ちを抑えて、味のしないフルーツタルトを黙々と口に運んだ。

『それじゃあ、お世話係の仕事のお邪魔しちゃったし、そろそろ俺は行くね?』

蓮は席を立った。

『うん!コーン君。またね!!』

とっとと帰れ、とフェリックスの顔には書いてあった。それには気づかず、キョーコは蓮に追いすがった。

『コーン、行っちゃうの?』
『うん…大丈夫。またすぐに会えるよ、キョーコちゃん』
『…ホントに?』

フェリックスはやれやれ、という顔で、キョーコは今にも泣きそうな顔で蓮を見上げている。


蓮さま!お姉さまにこんな悲しそうな顔をさせるなんて!
どうして今すぐお姉さまをここから攫って行かなんですの!!

「~~もう黙ってられませんわっ!蓮さまっいい加減になさいませーーーーっ!!」

マリアはラウンジの椅子からテーブルに駆け登ってジャンプし、蓮の金髪をギュッと掴んで放物線を描いて着地した。
蓮は呆気にとられたままウィッグを奪われ、黒髪の…コーンではない姿を晒した。

「コーン?え??敦賀さん??」

キョーコは呆然と立ち尽くし、状況を全く呑み込めない。
そんなキョーコにマリアは真実を告げる。

「お姉さま!妖精なんか目の前にはいません!居るのは蓮さまです!!」

蓮から奪った金髪のウィッグをマリアは握り締めて、顔を真っ赤にして叫んだ。

「蓮様の情けなさ加減に、マリア情けなくて涙が出てきましたわっ!私の恋心を返してくださいませーっ!!」

キョーコの腰に縋りついて、マリアはわんわんと泣き出した。




つづく。





妄想してて思い出した某番組の決め台詞(?)
『てめぇの馬鹿さ加減にはなぁ、父ちゃん情けなくて涙が出てくらぁ』
知ってる人はナーと同世代です(笑)



Comment
あはは!
マリアちゃんの心の中でのツッコミと口からでた叫びが素晴らしいですね!まさにそのとおり!!策をめぐらしてる場合じゃないですよね、ここは。折角カレールーまで用意して応援してくれてるマリアちゃんに失礼ですもの。このあと正体をバラされた蓮さんはどーするのか。楽しみです。(○゚ε^○)v
Re: あはは!
まじーん様

コメントありがとうございます!
そうですよね。直球勝負しておけばこんなことにはならない筈なのに(笑)
マリアちゃんの恋心に報いるような流れになると良いのですがー。
キョーコちゃんのメルヘンスイッチがブレーカーごと落されたので、
どういう動きをするか、脳内で検討会議を開いてみますー。

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