HOME   »  スポンサー広告  »  スポンサーサイト  »  中編   »  [完]ペット  »  ペット飼いはじめました

   スポンサーサイト   


上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

   ペット飼いはじめました   


梅雨時期なので、雨に絡めて・・・と思って書き出したら、全然違う方向に。



さっきまで晴れていたのに、急に空が厚い雲に覆われた。
遠かった雷鳴もどんどん近くなってきている。

蓮が事務所の地下駐車場に車を滑らせるのとほぼ同時に雨が降り出した。
駐車場から一旦1階ロビーに上がり、窓から外を見ると、そこはもうどしゃ降りだった。


「うわーっ本格的に降ってきたなぁ」
「そうですね。ギリセーフって感じでしたね」

俺は晴れ男なんです、なんて笑いながら社さんとエレベーターへ向かう。



「ふぇーーー。」
「あれ?今の情けない声、キョーコちゃん…って蓮!どこ行くんだよ?」

どんなに急いでも優雅に歩く蓮が小走りする後姿の先に、キョーコがほとほと歩いているのを社は見つけた。

ぷぷっ『敦賀蓮』がメッチャ慌ててる!アイツ分かり易すぎっ!
でも、いつも背筋をぴしっと伸ばしてしゃきしゃき歩いているキョーコちゃんが背を丸めてる。。キョーコちゃんどうしたんだろう?


「最上さん、どうしたの?」
「ふぁっ…敦賀さん。おはようございます。」

突然現れた蓮に慌ててペコリと挨拶をするキョーコの頭が上がったのと同時に、蓮の動きが停止した。

「キョーコちゃんお疲れーっ!」

蓮に追いついた社が声をかけながらキョーコを見るとそこには…

「急に雨が降ってきちゃって、こんな状態となり果てました~~」


髪から水滴がしたたり落ちるほどびしょ濡れの制服姿のキョーコがいた。
そして濡れて肌に張り付いたブラウス越しに下着が透けて見えていた。

…オレンジ色…

社の存在に脳が再起動した蓮は着ていたジャケットを脱いでキョーコに羽織った。


…蓮っ!俺を刺すような目で見るな!威嚇するな!!

刺激的なキョーコの姿を誰にも見せたくないという、独占欲からの行動も傍から見れば、ずぶ濡れの女の子を放っておけない、
紳士・敦賀蓮と映ったようで、蓮を熱い視線で見つめていた子たちが『ほうっ』とため息をついていた。


「わわっ!敦賀さんのジャケットが濡れちゃいます!私は部室にラブミーつなぎがあるから大丈夫です!」
「うん。全然大丈夫じゃないから。それに冷房がきついし、このままじゃ風邪を引いてしまう。部室まで羽織っておいで?」
「ぐぅ…はい。すみません。…お言葉に甘えてお借りします…。」
「本当にすみません。。急に雨が降ってきちゃって…ギリセーフだと思ったんですけどねぇ」
「「完全アウトだよ!!」」


雑用があるという社と別れ、蓮はキョーコを伴ってラブミー部の部室についた。
今日は奏江、千織ともに不在だった。


全く…どの辺がギリセーフだったのか?
事務所のロビーに女性しかいなかったとか?…いや、いたぞ。女性より男性の方が多かった!
濡れた髪に、少し困った顔して、…下着が透けた姿を晒して!

はぁ……。もう少し自分の魅力に気づいて欲しいよ。


「電車で来たの?こんなにずぶ濡れになるなんて駅を出た時点で降ってきてただろ?傘持ってなかったの?」
「いえ。自転車で来たので」
「最上さんの自転車って…いわゆるママチャリだったよね?」
「?そうですよ?23区内移動は大体自転車です!」

何か変ですか?と問いかけるようにキョーコは小首をかしげている。

「収録で遅くなることもあるだろう?…まさか夜道も自転車で家まで帰ってるんじゃないだろうね?」
「えーっ自転車で来ちゃったら置いて帰れないじゃないですか。夜中だろうが根性で自転車で帰りますよ」
「『えー』じゃないよ。危ないだろう!」
「子供じゃないんだから転びません!」
「そっちの危険じゃなくてっ」
「信号だってちゃんと守ってます!安全運転です!」
「…狼に出会ったらどうするんだ…」
「敦賀さん、馬鹿にしないでください。都会に出るケモノはタヌキ位です。それにニホンオオカミって絶滅してるって話ですよ?」


はぁーーー…

人間のオスはオオカミになるんだよ…


キョーコの顔には、何にダメ息をつかれたのか全く分からないと書いてあった。

「とにかく、帰りが遅くなる日は危ないから自転車は使わないこと。いいね?」
「全然危なくないのに…。どうして『危ないから送っていくよ』って言われるんですかねぇ。」
「……よく言われるの?」
「はい。共演させていただいたタレントさんとか、俳優さんなんですけど、皆さんこんな小娘にも紳士なんですよ~」
「…まさか言われるがままホイホイと車に乗ったりなんて…してないよね?」
「しませんよ!自転車を現場において帰ったら翌日私が困りますから。ご親切をお断りするのは心苦しいですが、毎回きちんと自転車で帰ってます」

芸能界って、本当にいい人ばっかりですよねーなどとキョーコは笑顔で言っている。

…天然で助かった。それにしても、いつの間に狼や馬の骨が彼女の周りに群がってる?

『BOX "R"』の放送が開始されてからナツを演じる京子に対する注目度も急上昇している。
そのナツが…一皮むけば天然娘だなんて、世の男が放っておく訳がない!どうする、そんな奴らに最上さんを攫われたら!!

「ふーっ…赤ずきんちゃん、くれぐれも狼の罠に嵌らないようにね?」
「?全く分かりませんが、敦賀さん、すみませんが着替えたいので、少し外していただいてもよろしいでしょうか。」
「あぁ、気が利かなくてごめんね。」

少しばつが悪そうに蓮は部室を出ようとキョーコに背を向けようとした時

「あっ…」
「どうしたの?」
「あ、いえ…何でもないです」


顔を真っ赤にして恥ずかしそうにフルフルと首を振るキョーコ。
ムクリともたげた独占欲に、俺に秘密にしたいことがあるような口ぶりが癪に障る。


「…俺には言えないことなの?」
「ひっ!大したことではございません、魔王様!!」
「…じゃあ、観念して言ってご覧?」

「~~~~~~~~~~~~~~~~~~っですっ」
「…ん?聞こえないよ?」

蓮はキョーコのもとに戻り、キョーコの口元に耳を寄せた。

「どうしたの?」
「その…ロッカーに着替えを置いてなかったので…雨に濡れたままでちょっと気持ち悪いなーって思って…」
「?ラブミーつなぎがあるんだろう?」

「…………うぅ~~~~~~~~~ししし下着の替えがないんですぅぅ!!!」


そんなに目を潤ませて上目遣いで…しかも俺のジャケットの隙間から下着が透けて見えた状態で…



ブチッ



顔を真っ赤にしてごにょごにょ答えるキョーコを見て、枯れきったゴムだった蓮の理性が千切れた。



赤ずきんちゃんが無造作に掘った罠に狼が落ちた。しかも抜け出そうとするどころか居座る覚悟でいる。



「…そっか、気持ち悪いなら取ってしまえばいんじゃないかな?」
「へ?」

!!!!!夜の帝王がご降臨あそばしてる!!!!!

「気持ち悪いものを取り払ってすっきりしたついでに気持ち良くしてあげるから」
「っっっっっつつ敦賀さん?何をおっしゃってるんですか???」
「ずっと付け狙ってたのに、易々と赤ずきんちゃんを他の狼に攫われるなんて馬鹿なマネはしたくないしね?」
「狼って…さっきから全然わかりません」
「すぐにわかるよ。さ、赤ずきんちゃん、いい加減狼に食べられちゃおう?
大丈夫。君専用のペット狼だからそこそこ躾もできるんじゃないかな?…そうだな、「マテ」はできないけど「オカワリ」は得意だと思うよ?
ご主人様のおねだりには喜んで従うよ」
「????????」
「ご主人様、俺を躾けて?」


「%!&*☆×+~$」



***



私、最上キョーコはこの度、大きな真っ黒い狼を飼うことになりました。
躾は全くできておりません。駄犬ならぬ駄狼です。
「マテ」も「オスワリ」もできません。私の顔を見ると尻尾を振り回して飛びつきます。
(体中)舐め回してきたり、(所構わず)押し倒されたり …全身で愛情表現をしてきます。
そして得意と言っていた「オカワリ」も私の意思とは関係無いようです。

逆に狼さんに私が躾をされているんじゃないでしょうか…。

飼い主パトロール中の狼さんが、うっかり私にじゃれる犬を噛み殺す恐れがあるので、自転車でお仕事に行くのはしばらく控えようかと思います。



おしまい。



Comment
1. この後を
マンションに連れ去られて、濡れた下着の代わりに敦賀さんのB.P渡されるのね。とB.P脳内汚染状態の私は妄想しました。
ぐるっぽで待ってますよ!( ̄▽+ ̄*)
2. Re:この後を
>ちょびさん
!素敵な展開です!
B.P.Dの素敵サイト様の作品をコソコソ(?)読んでニマニマしてた私に
おいでおいでしてくれてますかー。
本気にしちゃいますよぉー。
本当にお邪魔できるよう妄想ガンバリマス。
Comment Form
管理者にだけ表示を許可する

menu    Profile    menu

ナー

Author : ナー

menu    Recent    menu

menu    Counter    menu


キリ番踏まれた方、コメントなどでご連絡ください。
リクエストなぞあれば浮かれてお聞きしちゃいます。

    Since 2014.12.07     

menu    Category    menu

menu    禁無断転載    menu

menu     Link     menu

menu    ブロとも    menu



形而上 愛の唄
美海様が作ってくれた拙宅バナー



menu   WonderfulWorld   menu
Mimi's Worlds  by 美海様 mimi's worlds /STAR星DREAM夢の卵 HEARTハートLOVE愛の卵 From Mr.D * Dear my dare Dears. Love Dreams Eggs ©From far away beyond beautiful sea.

Hop Step Skip Jump !!
  by ゆみーのん様 Hop Step Skip Jump !!

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。