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   母強し 父も参加   


ひどく忘れていた感が強いですが、ジュリエラ再びです。



『さぁ、キョーコ、着いたわ』
『ふぇぇ??ジュリママ、ここも妖精界じゃないっぽいよ??』
『うふっ。そうね…ここはアメリカ・ロサンゼルスですものね』

全然クーから連絡が無んですもの。私の余命が尽きてしまう寸前だったわ。

パリでの買い物を楽しんで2日。ジュリエラの夫、クー・ヒズリからようやくキョーコのためのお部屋が出来たという連絡があった。
その連絡を受けた直後、ジュリエラは「おうちに帰るわよ」とキョーコを伴い、プライベートジェットでロスの空港に到着した。
キョーコの中では「妖精界の女王のおうち=妖精界のお城」だったため、窓から見える普通の空港への到着は想定外だった。

改装工事も無事に終わったようだし、クーも次の映画のクランクインまで、あと5日くらいある筈だわ。
その間きっと3人、親子水入らず過ごせるはずよ。娘との生活…一緒にお料理をしたり、お茶を飲んだり…
あぁ、本当に楽しみだわ。

『ここには妖精界からお忍びで遊びに来たときの為の別荘があるの。夫も今はいるはずよ?』
『えぇぇっ!!妖精界の王様が人間界にいらしてるのっ!?』
『あらキョーコ、王様じゃないわ。パパよ?』
『パッパパ!!でもジュリママ、私まだ王様に謁見も済んでないわ。畏れ多すぎるし、きっとこんな人間の子供なんて
受け入れてもらえるはずがないわ!!』

心配そうに、顔を曇らせるキョーコにジュリエラは驚いた。

『もうっ何を言い出すの!キョーコは私の娘よ?もしもそんな度量の狭い事を言うような男なら…
離婚ね。間違いなく離婚よ!1秒だって我慢ならないわ』
『えぇっ!?ジュリママ??』

プリプリと怒り出すジュリエラをはらはらした思いでキョーコは見守る。

『おいおい。物騒な話はやめてくれ』

振り返ると、ジュリエラの夫、クー・ヒズリがやれやれという表情で立っていた。

『クー!!離婚よ!!』
『『ぇええーっ』』
『ジュリ、落ち着け。誰もまだ認めないなんて言ってないだろう?それより、ただいまのキスはしてくれないのかい?』
『あら?そうね。ごめんなさい、先走り過ぎたわね。クー、ただいま』

ジュリエラとクーはまるで新婚カップルかと思うほどのアツい抱擁をキョーコの前で繰り広げた。
キョーコは真っ赤になりながらも、ジュリを満面の笑みで抱きしめるクーの顔を穴が開くほど驚きを込めた表情で
見つめていた。

「どっどどどうして先生がここにいるんですかっ!?」
「こらキョーコ。何度言ったら分かるんだ?俺はお前の父親だろう?」
「~~~~~~~~~おとっっ…おとっつぁま!!」

クーは苦笑してキョーコの頭を撫でた。

「相変わらずだな。聞いてないのか?ジュリは私の妻だよ」
「えぇ!!先生は妖精界の王様だったんですか!!」
「妖精界?王様??」

常人離れした食欲と相反する体型維持に、カロリー消費が人間離れしていると思ってたけど…
先生、そもそも人間じゃなかったのね!!
凄く納得だわ。それにジュリママと並んで何ら遜色ない神々しさ…さすが王様と女王様…

一瞬にしてキョーコのメルヘン脳は全ての辻褄を合わせる処理を完了させた。
キョーコはキラキラした目でクーとジュリエラを見つめる。

クーとキョーコの様子をじっと見守っていたジュリエラが拗ねた様子で話しかけた。

『もうっ!2人で私の分からない日本語で話さないで頂戴!あなた、どうしてキョーコを知っているの?』
『あぁジュリ、前に話しただろう?クオンのメッセージを持ち帰った時、もう1人息子が出来たって』
『えぇ、そうね。遊びに来るはずって…まさか』
『そうさ。キョーコが自ら遊びに来るはずが、ジュリが拉致して来ちゃったんだ』
『まぁ!!そうだったのね!キョーコ、あなたは私に出会う前からもう私たちの子供だったのね。ママ、本当にうれしいわ』
『うーん、ジュリ。俺の話を聞いているかい?お説教をしているんだよ?』

ジュリエラはキョーコを抱きしめて頬ずりした。

『ジュリママ、嬉しいけど苦しい…』
『キキョーコ!ジュリには「ジュリママ」とちゃんと呼べるじゃないか!俺の事も先生や父さんじゃなくて「パパ」と呼びなさい』
『…クーパパ?』

ジュリの腕の合間から覗く顔で、クーを見つめて頬を染め、恥ずかしそうにキョーコはパパと呼んだ。

ぐらり。

クーにキョーコのキューティーハニースマイルが直撃。

『~~っ恥ずかしいです!』

初めてパパと呼んだ気恥ずかしさにキョーコは顔を真っ赤にしてジュリの胸に顔を埋めてしまった。
クーは引き寄せられるように、よろよろとキョーコとジュリエラの元に歩を進めて、抱き合う2人を大きな腕で包み込んだ。

『なんて可愛いんだ!』
『そうよ!可愛いでしょ?こんなに可愛いんですもの。拉致しても犯罪には当たらないと思うの』
『最初はジュリの暴走に驚いたが、これじゃあ仕方が無いな。こんなに可愛いんじゃ、クオンが戻るまで俺たちが
保護しておかないと危険だ。ジュリじゃない誰かがキョーコを拉致するかもしれない!』
『でしょ?クー、分かってくれて嬉しいわ』
『それは分かったが、どうして俺が王様なんだい?』
『うふふ。それは後でコッソリ教えてあげるわ』
『そうだ、キョーコ。凄いニュースを持ってきたんだぞ!』
『ニュース?なんですか?』


**


「蓮!!大変だ!」

社がノートパソコンを小脇に抱えて、蓮のいる楽屋に走りこんできた。

「社さん、何が大変なんですか?今の状況以上に大変な事態なんて思いつきません」
「キョーコちゃんが大変なんだよー!」
「彼女がどうしたって言うんです、まさか怪我とか?」
「これっ!!これを見ろ!!」
「え…最上さんじゃないですか!」

蓮に差し出されたパソコンの画面上には、キョーコを中心に、クーとジュリエラがプライベートジェットのタラップを降りる
写真が掲載されていた。
キョーコはパリから送られてきた写真のように金髪のウィッグを被って、ジュリエラが施したらしいメイクによって
大人美人度を上げている。

父さん!アメリカに最上さんが到着したらその足で日本に送り返してくれるって言ってたじゃないですか!
やっぱり父さんは母さんに甘すぎるんだ!!

「それとその記事…キョーコちゃんの事を娘だって書いてないか?」

蓮はギョッとして英語で書かれている内容を読んでいく。


…2人の子であるキョーコは日本で女優デビューを果たしたばかりだが、既に世界へ向けて走り出している。
フランス・オートクチュール界の巨匠、ブライアン氏が立ち上げる若年層をターゲットにしたブランドのイメージモデルへの
起用が決定している他、クー主演のハリウッド映画でのクーとの親子共演が決定した。
次回作ではクーは悪魔によって滅ぼされようとしている王国の国王を演じる。また娘のキョーコは王国に住む妖精として…

イメージモデル!?そんなことをしたら彼女の可愛らしさを世界に広めてしまうじゃないか!
彼女の魅力は俺だけが知っていればいいのに!
それに妖精役なんて彼女のストライクど真ん中を準備して…あの人達は何を考えているんだ?
せめて義父との共演と書いて欲しい…じゃなくて…駄目だ…色々な思惑に眩暈がする。

蓮は記事を読み進める。

…キョーコは今年18歳。理想の恋人について両親は一言語った。
『ヘタれていない男』


!!!!!


ヘタレ…実の息子を捕まえてヘタレ…。あの2人、どこまで暴走するつもりんだんだ!
そもそも最上さんを日本に…俺の元に帰すつもりなんてもう無いんじゃないのか?

「おい蓮、大丈夫か?」
「社さん…一生のお願いですから休みください。俺の人生が…未来がかかってるんです。俺をロスに行かせてください」




つづくかもしれません。




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