HOME   »  スポンサー広告  »  スポンサーサイト  »  長編   »  [完]コングラッチェ!  »  コングラッチェ 4

   スポンサーサイト   


上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

   コングラッチェ 4   


続けてコングラッチェです。
年明けからリアルがイッパイイッパイです。
涙が出ちゃうのを堪えるためにも、妄想で自家発。なので黒猫じゃなくてコングラ。



あれ?最上さんの顔がだんだん険しくなって…何だか鬼の形相で睨まれてる?

俺、変な事言ったか?

「…先生もアイツみたいに、卒業生からのプレゼントは有意義に使わないとって思ってるんですね?」
「え?」

思いがけず、自分でも強引だと思う程に、勢いよく引き寄せた幸せをかみしめていた蓮には、キョーコの発した言葉を理解するのは難しかった。

「何を言っているの?」
「…だって先生、リアリティが欠如しています」
「リアリティ?」
「そうです。生徒から絶大な人気を誇る敦賀先生が私の事をなんて、まず無理があります。しかも前からって…全然そんな素振りなんて無かったです」
「…へぇ。全然無かったんだ」
「だからこの破廉恥は状況は、これらの破廉恥なモノによる気の迷いです!」

キョーコは屋上に散らばったコンドームを指さして、納得したとばかりにうんうんと頷く。


ユラリと蓮の瞳が揺れる。
そんな蓮に気付かず、キョーコは夢から覚めたとばかりに一気に喋りだした。

「それに来週は期末テスト週間です!
こんな引っ掛け問題に引っかかってる場合じゃないんです。その上、もうすぐ私も受験生なんですよ?
馬鹿な先輩たちのように、頭にお花を咲かせて浪人生になんてなってる暇なんて私には無いんです。こっちのほうがよっぽどリアルだし切実です」

頭のお花がしおれかけた状態で、蓮はキョーコを見据えて笑顔で話し始めた。

「…分かった。リアルを…事実を積み重ねていこうじゃないか」
「そうです。何事も事実の積み重ねです。現実を受け入れて、私は清く正しい高校生活を送るのです」

「…じゃあまず最上さんの内申書には、『大変真面目な生徒で、校内の風紀を律するためにコンドーム収集に自ら進んで取り組みました』って書いておくね?」

「!!」

キョーコは驚いて口をハクハクとさせている。

「それに、『最上さんは、教師の心を鷲掴みにするキスをするいけない子です』って付け足しておくよ」

蓮は教師として事実を淡々と綴るのだと紳士然として微笑んでいる。

なっなんて嘘くさい笑顔なのかしら!似非紳士スマイルもいいところだわ!!

「ーーーっ破廉恥教師!!」
「うん。それも事実だね…なんならもっと破廉恥なコトもしとく?」
「!!……そんな…きききキスだって初めてだったのに!そうですよ、ファーストキスだったのに…しかも口の中っ」

さっきのディープキスを思い出して、キョーコはボフンと音を立てて真っ赤になった。


ファーストキス?
不破君…最上さんに手を出していなかったと言う事か。

「そっか…。最上さん、ファーストキスだったんだ…」
「~~っ悪かったですね!だから先生も私をこれ以上からかわないでくださいっ!!」


怒ったように俯いて、涙目で頬を膨らませるキョーコを、蓮は自分の唇に指をあてて蕩ける笑顔で見つめていた。


全然悪くなんかないよ。
ファーストキスだったんだ…。感慨深いな…。


「最上さん、俺は全くからかってなんかないよ」
「嘘です…」
「俺は恋愛の初級編も済ませていない子に、いきなり引っかけ問題を出すような悪い男じゃないよ?本当に、君が好きなんだ」
「…」

そんなに疑り深い目で見られても…

「本当に、最上さんのことが好きなんだって。何ならもう一度態度で示すけど?」
「!!!そんな色っぽい目で見ないでください!どうしていいか分からなくなります!!」
「色っぽいって…最上さん、面白いね」
「面白い……っくしゅん」

キョーコのくしゃみに、吹きさらしの屋上に居たことを思い出して、蓮は苦笑した。

「大丈夫?寒いし、もう帰ろう。送るよ」

蓮は笑いながら立ち上がりキョーコにはい、と手を差し出した。

「1人で帰れますっ」

キョーコは顔を真っ赤にして蓮の手をぺチンと振り払い、足に力を入れて立ち上がろうと片膝をついた。
その途端、体が前に倒れる。

「わわっ」

倒れる寸前、蓮はキョーコを抱き止めた。

「ほら、素直に手をとらないからこんな事になる。寒さで体が動かなくなってるんだよ」
「…違います…」

蓮の腕の中でどうしたら良いのか分からず、顔を真っ赤にして亀のように首をすくませて縮こまるキョーコを見つめて
一瞬固まったあと、蓮はキュラリと極上の笑顔で微笑む。

「そんなにさっきのキスがよかったとは…」
「!!もうっ」
「じゃあ本当に行こう。…あ、コレも一応回収しておかないとな」

散らばったモノを拾い集めて「うーん」と思案した後、蓮はキョーコに紙袋を手渡す。

「本当にごめん、少しの間だけ持ってて」
「う…はい」
「それとコッチも…ごめん、少し潰れたかな」

蓮はスーツの胸ポケットから、卒業生が投げ込んだ、小薔薇の花束をキョーコに差し出した。

「あ…これ、さっきの」
「はい、お姫様、どうぞ?」
「…やっぱりこっちのプレゼントの方が数万倍嬉しいです…。ありがとうございます」

あ…さっき先生に抱きしめられたときに匂った香り…この花束の香りだったんだぁ。


キョーコのほにゃりと笑った顔に、蓮は無表情になる。

…やっぱり可愛い過ぎる。
不破がこの子の可愛さに気が付かなかったのは、近すぎたからかもしれないな。


空いた両手で、蓮はキョーコをひょいっと横抱きにして歩き出した。

「ひゃぁっ」
「だって最上さん、歩けないでしょ?車で送るから安心して」
「そっそれって安心していいんでしょうか?」
「うーん、どうだろうね。精一杯頑張るよ」
「せ、せんせぇ…」
「それと、今度はもっと…数万倍喜んでもらえるように、大輪の薔薇の花束を俺から君に贈るよ」

君が喜ぶ事なら何だってしてあげるから。 …だから早く俺の事を好きになってよ。


蓮は、真っ赤になって自分の腕の中におさまるキョーコを見下ろして笑った。



つづく。



Comment
よかったぁ~~!!
辛い思いをしてきたキョコさんには幸せになって欲しいです。
キョコさんを弄りながらも浮上させるなんて敦賀氏にしかできませんね。

続きが気になっていたのでとっても嬉しいです!
Re: よかったぁ~~!!
まみこ様

はじめまして!!
読んでくださってありがとうございます!しかも続きを気にしていただけて。
ドタバタ劇に、キョーコちゃんは落ち込む隙さえなさそうです。
まだまだ敦賀先生の恋心を信じてもらえていない様子なので、
どうやって信じてもらおうか、妄想中です。

良かったらまた見に来てくださいませー。

承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
Comment Form
管理者にだけ表示を許可する

menu    Profile    menu

ナー

Author : ナー

menu    Recent    menu

menu    Counter    menu


キリ番踏まれた方、コメントなどでご連絡ください。
リクエストなぞあれば浮かれてお聞きしちゃいます。

    Since 2014.12.07     

menu    Category    menu

menu    禁無断転載    menu

menu     Link     menu

menu    ブロとも    menu



形而上 愛の唄
美海様が作ってくれた拙宅バナー



menu   WonderfulWorld   menu
Mimi's Worlds  by 美海様 mimi's worlds /STAR星DREAM夢の卵 HEARTハートLOVE愛の卵 From Mr.D * Dear my dare Dears. Love Dreams Eggs ©From far away beyond beautiful sea.

Hop Step Skip Jump !!
  by ゆみーのん様 Hop Step Skip Jump !!

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。