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   BOOST 家族の肖像(中編)   


今回のおバカ話のネタ提供元は友達の弟君です。



社長の自宅へと到着した後、セバスチャンに先導されて、キョーコと蓮は一室に通された。

「最上キョーコ様と敦賀様をお連れ致しました」

そこにはローリィは勿論、ローリィの息子である皇貴、孫のマリア、そして最上冴菜がすでにテーブルについていた。
全員が押し黙った状態で、部屋の中は重苦しい空気に支配されていた。
それでもキョーコは黙ってなどいられなかった。自分とのゴシップ記事を自分の母の手によって世間に出すわけにはいかない。何としても止めなければという一心だった。

「どうして私、社長さんのご自宅に呼ばれたんでしょうか?と言うかお母さん、あの写真は一体何なの!?雑誌に…BOOSTに載せる気なのっ!?お願いだから絶対にそんなことしないでっ!」

冴菜はまくしたてるキョーコの様子を一瞥した後、フーッと溜め息をついて視線をテーブルの先に戻した。

「あの程度の写真を載せるつもりなんて一切ないわ。キョーコ、私が完璧主義者だという事を忘れたの?」
「へ?」

想定外の冴菜の一言に、キョーコの動きが止まった。

ああああんな写真を撮っておきながら、BOOSTに載せる気が無いってどういうこと?あの程度って何?何なのーっ!!
まさか、もっとすごいものが飛び出すって言うの!?
あの写真は本当に敦賀さんと私をココに…社長さんのご自宅におびき出すための小道具にすぎないということなの?

困惑するキョーコの手を、蓮はギュッと握りしめる。

「敦賀さん…」

蓮はキョーコを安心させようと笑いながらコクリと頷く。

「今日、俺たちがここに呼ばれたのは、あの写真の扱いについてでは無いと言うことですね?」
「そうだ。更に言えば今日ここに蓮たちに来てもらったのは冴菜…最上編集長の意向によるものではない」

ローリィがテーブルの上で組んだ指にグッと力を込めながら、キョーコと蓮を真剣な目で見据えながら語った。

「えっ社長さんでもないんですか!じゃあ、一体誰が…」

キョーコはじっと自分を見つめている皇貴をチラリと見上げた。

「お姉さま、パパでもないわ。…私が言い出したの」
「えぇっ!マリアちゃん!?」

ローリィと皇貴の間の椅子に姿勢を正して座るマリアは、覚悟を決めた表情をしている。

「どうにかしてお姉さまがおじい様と一緒のテーブルについていただく方法はないか、ずっと考えていたの。でもいい案がどうしても浮かばなくて、思い余ってお姉さまのお母様にご相談したの。そうしたらお母様、マリアも一目で恋に落ちる様なすっごく素敵な笑顔をなさって、いい方法があるから私に任せなさいって仰って下さったの」

いい方法…それがこの破廉恥な写真でおびき出すって作戦ですか!!

「本当に素敵な笑顔でしたのよ?真っ黒いオーラが渦巻いていて、死神さえも従えているかのようでしたわ。流石お姉さまのお母様だわ」

マリアは冴菜をうっとりと見つめている。

「マリアちゃん!!その人はマリアちゃんが憧れるような黒魔術師じゃないわ!スクープに命を燃やしているただのゴシップ誌の編集長よ!」
「…キョーコ、あなたまた私に泣かされたいみたいね?」
「ひゃぁッ!ごっごめんなさいっ!!!」

『ゴシップ誌』というNGワードに、冴菜がひと睨みでキョーコを黙らせる。


「で、マリアちゃん、今日俺たちが集められた理由は何かな?」

蓮が苦笑しながら、集まったメンバーを考えれば既に答えが出ている内容の確認を促す。

「蓮さま、決まっているでしょう?議題は1つ。お姉さまは本当におじいさまの子かってことよ!」
「あぅ」

流石マリアちゃん…。大人がうやむやにしようとした件に、子どもにしか許されない直球ストレートを放り込んできたのね。
…できれば一生曖昧にしておいて欲しかったわ…


「そこで、最上キョーコ様以外のご了解の下、DNA鑑定を実施いたしました」

サラリとセバスチャンが話を進める。

「うぇえええええっDNA鑑定!?どういう事?しかも私以外の了解って何??敦賀さんも知ってたって事なの!?」
「うん。マリアちゃんに相談されてね。やっぱり今後の事もあるし、はっきりさせておいた方がいいと思ってね。
キョーコとヴァージンロードを歩くのは大将なのか、それとも社長なのか…。大問題でしょ?」

真っ青な顔で口をパクパクさせているキョーコの耳元に蓮は顔を寄せて、「黙っててごめんね?」と囁いた。

その様子を、冴菜はぐっと眉間にしわを寄せて見つめていた。

「…社長には綿棒で口腔内の細胞を採取したものをいただきました。また最上キョーコ様からは、敦賀様経由でいただいております」
「えっ!?私知らないわ。どうやって…もしかして私が寝ている間に採ったんですか?」

驚いてキョーコが蓮を見つめると、キラキラした笑顔で蓮はキョーコを見つめる。

「違うよ。ほら、他に鑑定が可能なモノのリストがあるでしょ?その中の1つをコッソリと、ね?」

蓮から手渡されたリストにキョーコが目を走らせると、一覧には血液や毛根、たばこのフィルターなどが書かれていた。

「へー、切った爪まで…。でもそんなもの、すぐごみ箱に入れちゃうし」
「でもさ…この項目だったら毎日でも大丈夫でしょ?」

キョーコが興味津々と見つめる鑑定リストをツーと指でなぞり、1点で指を止めた。
よく分からないと、キョーコが顔を上げて首を傾げて蓮の方へ顔を向けると、そこには夜の帝王と化した蓮の艶やかな微笑みがあった。

「ね?毎晩…」

キョーコは蓮がそんな蠱惑的な表情となっている理由に思い当たり驚愕する。

「!!!」


蓮の指が止まった項目には、『布に付着した体液のしみ』と書かれている。


まさかッまさかまさかまさかーーーーーっ!!

二の句を継げずにただ真っ赤になってワナワナと震えるキョーコを、蓮は纏っていた帝王の微笑みを解いて優しく抱きしめた。

「嘘だよ。そんなモノ、俺が他人に渡すと思うの?渡す訳がないじゃないか。勿体無いでしょ?」
「もっもっ!!」
「本当は歯ブラシだよ。キョーコの歯ブラシを提供しました」

真っ赤なままギッと自分を睨みつけるキョーコの頭を撫でながら蓮は笑っていた。

「う~~っ!!敦賀さんのバカバカっ!もう敦賀さんなんて知りませんっ」

ポカポカとキョーコが繰り出す猫パンチを蓮が『ごめんごめん』と受け止めるバカップル全開の様子に、とうとう我慢できずに冴菜が立ち上がった。

「さっきから貴方たちは本当に!!いい加減になさいっ!」
「ふぇっ!おっお母さん!!破廉恥でゴメンナサイっ!」
「キョーコ、私が怒っている理由がわからないの? 本当に駄目な子ね。私が怒っているのはそこじゃないわ。
イチャつくなら、うちのカメラの前でやって頂戴っ!!」

冴菜は蓮とキョーコに向けてビシリと指をさして、眉間にクッキリと皺を寄せて睨みつけた。

「すみません。以後気を付けます」
「敦賀さーん!気を付けるところを間違えてます~~~!!」


「で、鑑定の結果ですが」

だらけきっていた空気が、セバスチャンの声で一気に緊張感を取り戻す。

ゴクリ。

全員がセバスチャンの言葉を待った。

「社長とキョーコ様の間に、99.99999%の血縁関係が証明されました」

「……それじゃ、やっぱり…キョーコ君は俺の子…」

ガタンッ

納得するように、膝の上で手を組み瞑目するローリィの横で、マリアが勢いよく立ち上がった。

「おじい様最っ低!!何がラブ・モンスターよ!!おじい様なんて大っ嫌いよ!」
「マッマリア!!」

最愛の孫からの大嫌い宣言に、自称・愛の使者は石化した。

そんなローリィを無視して、マリアはくるりとキョーコの方に向き直る。

「お姉さまが私の叔母様……そんなの嫌!絶対に嫌よ!!!」


マリアは、両手を握り締めて絶叫した。



つづく。



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