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   コングラッチェ 12   


あずき白玉、50円でした。(トッピングは妄想の産物です。)
ナーが通った学校、リアルに3時間目から学食がオープンしてました。
授業に出ない生徒がポツポツ居る中、ご近所のお母さんたちが集会してました。



「社先生、お昼ですし食堂に行きませんか?」
「ええぇっ!?今ちょうど昼休憩だぞ?この時間に行くなんて蓮、自殺行為じゃないか!!5時間目に入ってから行こうよ!」

ニコニコと笑いながら、学生で溢れ返る学食に行こうと誘う蓮に、社は驚愕した。

「いえ。お腹が空いてあと1時間なんて待てません。社先生が行かないなら、俺1人で行きます」
「ぅぉおい!!待てよ!分かったよ、一緒に行ってやるよ!」


**


「あれ、敦賀先生じゃない?学食で見かけるなんて珍しいねぇー」
「え?」

友人の声に、千織がびっくりして振り返ると、蓮が社と一緒に女子生徒に腕を組まれながら、強引に席に座らされているところだった。
蓮の腕を組んでいるのは、蓮に熱烈なラブコールを繰り返している高園寺 絵梨花とその取り巻き達だった。

「…チッ」

ノコノコ出てきやがって。

千織は苦虫を噛み潰した顔で蓮を睨みつけていた。

「ごめん…久しぶりに学食に来たけど、人が沢山いて酔っちゃったみたい。悪いけど、教室に戻るわ」
「えっ、チオリン大丈夫?」
「うん。…ごめんね。また誘ってね?」

千織は本当に残念そうな顔を浮かべて友達と別れて教室棟へと1人で向かった。


「先生、まだお昼買ってないの?絵梨花が買ってきてあげるから座ってて!」
「ありがとう。でも、今日はお弁当があるんだ。だから大丈夫だよ」
「あら、お弁当があるのに学食に来たの?」
「うん。社先生はお弁当が無いから。ね、先生」
「えぇっ…そうだね…」

何この神々しい笑顔。蓮の奴メチャクチャ嬉しそうなんだけど…。その上さっきから『俺は弁当を持っている』アピールがチョイチョイ入るけど、千織ちゃんや蓮の母親が料理をする筈が無いしなぁ。
…まさか。

「敦賀先生、そのお弁当って」
「社先生、何ですか?」

ピーンと来た社に、蓮は神々しさに輪をかけた反応を示す。

「その弁当!!もがっ……もしかして彼女に作ってもらったのか!!」

社の絶叫に、周りで蓮たちの様子を窺っていた女子生徒たちがビクンと反応する。

~~~コイツ!単に最上さんが作ってくれた弁当を見せびらかしたくて、わざわざこの混雑する学食に来たって言うのか!!



「看病していただいたお礼です!そしてお借りしたもの…もっもちろん新品ですから!」

今朝、キョーコはHRよりも前に蓮のいる数学準備室にやって来た。
キョーコはただ礼とだけ言って、蓮が声をかける間もなく、お弁当の入った紙袋を手渡すと走り去った。



「ええ。わざわざ作って持ってきてくれたんです。なんていうか…もう感動ですよね。そうだ、写真撮っておこう」
「彼女!?…社先生、今彼女って言いました??」

あれ?俺、最上さんってポロっと言っちゃいそうになったのを我慢したのは自覚してるけど、『蓮の彼女』って言ったっけ?
っていうか、まだ付き合ってないだろう?

絵梨花がワナワナと震えながら、真っ青な顔で蓮を凝視している。

そんな周りの様子を気にも留めずに、蓮はいそいそと紙袋から弁当箱を取出して蓋をカパリと開く。
ミニハンバーグや人参、アスパラベーコン巻など、弁当は彩りも鮮やかに、バランスも考えられたおかずが隙間なく詰められていた。

「美味しそうだなぁ。いただきます」

蓮はおかずに詰められていたブロッコリーを口にした。

「…うまい」

最上さんの手料理ってだけで浮かれてたのに、その上こんなに美味しいなんて…。

「ふっふん!!美味しいだなんて、先生が今食べたの、ただのブロッコリーじゃない!」
「うん。でも塩加減とか茹で具合が俺好みなんだよね。あ、タコさんウィンナー…。ククッ」

こんなの、大人の弁当に普通入れる?最上さん、可愛すぎるよ。

うわ。蓮の奴、幸せすぎて高園寺さんの嫌味も存在もスルー出来るくらい広い心っていうか1人の世界に浸ってる!!
お前、たった一口で最上さんに胃袋も掴まれたのか。…本当に可愛い奴だなぁ~。


敦賀先生が彼女の手作り弁当を食べているという話がざわめきと共に一瞬で食堂内に行き渡った。


何だよ、やっぱりアイツ彼女いるんじゃねぇか。
そりゃそうだよな。あのツラなら女なんてヨリドリミドリだろう?よりによってキョーコに落ちる訳がねぇよな。
でもキョーコの奴、この話を聞いて泣くかもな…仕方ねぇからピッチン・プリンでも持って行ってやるか。

フフンと上機嫌に笑いながら、ショータローは食べ終えた食器を乗せたトレーを持って、蓮たちのテーブルに近寄った。

「よぉ、敦賀。彼女の手作り弁当食べてるんだって?旨いかよ」
「あぁ、ゴシソ…じゃなくて不破君。うん。すっごく美味しいよ」

『ゴシソク』と言いかけた蓮に、ショータローはピクリと眉を動かす。

「お前っふざけ……」

一瞬怒気を見せたショータローがピタリとその動きを止めた。視線の先には、箸でつままれた卵焼きがあった。

それっ!!その艶と色…

まさか…まさかキョーコが作ったのか?

「ん?不破君、卵焼きが気になる?でもあげないよ」

蓮はニコニコと笑いながら卵焼きを口に運んだ。

コイツ、キョーコに手ェ出したって事か!?ふざけんじゃねぇ!!!あれは俺のモノだぞ!


ガシャン


ワナワナと震えるショータローが持っていたトレーから、プラスチック製のコップが落ち、その拍子に蓮の膝に水がかかった。

「わっ!不破君、どうしたの!!」
「やだっ!ショー君顔色が悪いわよ!?大丈夫?」

周りにいた社や絵梨花たちは、ショータローの異変を体調が悪くなったのだと勘違いしていたが、蓮は自分が食べているお弁当が、キョーコが作ったものだと言う事にショータローが気付いたのだと確信していた。

「あぁ、濡れちゃったな。確かハンカチが袋に…。あぁ、あった」

キョーコから『新品です!』と渡されて中身を確認した後、蓮は弁当の袋に入れたままだったものを手に取った。

蓮が手に持った、黒地にCalvin Kleinのロゴが入った布地はハンカチではなかった。

「!先生っ!!それ…ハンカチじゃなくてパンツじゃないのーっ!!」
「あれ?本当だ。どうしてこんなところに入ってたんだろうね?彼女がハンカチと間違えたのかな?」

困った様子ですぐさまボクサーパンツを袋に戻すと、凍死寸前にまで固まりきったショータローを見ながら、蓮はニコニコと笑いながら一言声をかけた。

「本当に天然で可愛いよね?」

…蓮君。大人げないし、パンツを生徒たちの前で見せつけるなんて、最上さんの耳に入ったら絶対に口をきいてもらえないぞ?


社はガックリと肩を落としてコロッケを口に運んだ。



つづく。



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