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   啓示 前編   


Happy Valentine's Day!!
ご想像通りのおバカ話です。アハ―。
皆様、素敵サイト様で糖分補給なさるか、各自チョコ持参の上お進みくださいませー。
中途半端な長さになってしまったので、中途半端に前後編に分けてます。



「ふふーんふーんふんふーん♪ふふーんふーんふんふーん♪」

キョーコは機嫌よく鼻歌まじりにテレビ局の駐車場脇に自転車を停めて、スキップまじりに楽屋へと向かって駐車場からテレビ局内に入った。

あ…バッグに入れっぱなしだったけど、自転車の揺れで崩れてないかなぁ

キョーコが歩きながらトートバッグから白い包装紙に赤いリボンをかけた箱を取り出してラッピングに崩れが無いかチェックをしていたその時、
正面から歩いてきた人物にドンと勢いよくぶつかってしまった。

「いたっ!!ごっごめんなさい…ってゲッ!ショータロー!!」
「ゲッじゃねぇよ!いてぇな。石頭め」

キョーコがぶつけた頭を押さえながらぶつかった人物を見上げれば、それは顰め面を浮かべながら腕をさするショータローだった。

どうしてこんな所でこんな奴に出会うのよっ …いえ、今はそんな事どうでもいい。キョーコ、全力で逃げるのよっ!!

「ちょっと待てやぁーーー!」

必死に走り去ろうとするキョーコの肩をガシリと掴まれ、キョーコはあっけなくショータローに捕獲されてしまった。

「…お前、その手に持ってるものは何だ?」
「なっ何の事よ!」
「お前が手に持っている縦14.5センチ横8センチ深さ5.2センチほどの…去年とは雲泥の差のラッピングが施された豪華な箱の事だ!!」

どうしてこんな日にショータローに出会うのよぉ!しかも細かい目測まで!!

「…まさか今日この日に合わせたかのような、2月14日のバレンタインにピンポイントで浮かれた装飾が施された箱と言えば中身は…チョコか?チョコなんだな?」
「あああんたに関係ないじゃないの!!」

「…確認するまでも無い。今年もビーグルにチョコを脅し取られようとしてるのか!このバカっ!お前に学習機能は付いてないのか!!」

ショータローはキョーコの手から箱を奪い取り、大きく振りかぶる。

「違っバカショー!!何するのよっ返して!!」

「ふるあ゛っ!!!」
「あーーーっ今年も去年と同じ展開なのぉーーーーっ!!」

ショータローによって駐車場へと勢いよく投げ捨てられたチョコを追いかけて、キョーコは走り出す。


ブロロロロ
バリッ


一台の車が無情にもチョコの上を通り抜けた。


「いやあああああああああああああーーーーーーっ!!」

俳優養成所で培った肺活量をフルに発揮した、キョーコの絶叫が駐車場内にこだました。


キョーコがヨロヨロと近寄って見れば、そこには無残にもぐしゃりと潰れ、くっきりとタイヤ痕の付いた箱が落ちている。
その変わり果てた様に、キョーコはヘナヘナとその場に崩れ落ち両手で顔を覆った。


「イテテ。お前の馬鹿デカイ声のせいで鼓膜がおかしくなっただろ?アーティストの繊細な耳に何て事をしてくれるんだ」

ニヤニヤと笑いながらキョーコの傍に歩み寄ったショータローがキョーコのツムジをツンと指で突いた。

「チョコが…チョコがぁーーーー」
「フンッ」

「手作りチョコだったのにぃーーー」
「うるせぇなぁ!」

義理だろうがノリだろうが、俺へのチョコじゃないなら知ったこっちゃねぇ!

「本命チョコだったのにぃーーーーーーーー!!!」
「はぁっ!?」

コイツ今なんつった?本命?本命だと!?
まさかコイツ、ビーグルの事を!?

「おっおい、キョーコ」

ショータローが慌てた様子でキョーコの肩に手をかけようとしたその時


「最上さん、どうしたの?」
「キョーコちゃん!?どうしたの、大丈夫??」

そっその声は!!

キョーコが顔を上げるより先に、頭上で怨キョたちがキャーキャーと狂喜乱舞を開始した。
ギギギと音を立てながら顔を上げて、顔を覆っていた両手の指をゆっくり、そっと開いて隙間から声の主を確認する。

そこにはショータローを睥睨する魔王と化した蓮と、自分に駆け寄ろうとする真っ青になった社がいた。


ふぎゃぁ!やっぱり魔王がご降臨なさってる!!


「不破…お前、最上さんにまた何か仕掛けたのか?」
「ッ…お前には関係無いだろうっ」

蓮の気迫にショータローがたまらず一歩飛び退く。

2人の様子を呆然と見ていたキョーコが、ハタと蓮の手にあるものに気付いた。

「ふぇぇっ…つつ敦賀しゃん…ソレ、その箱…」

キョーコが釘付けになった視線の先には、蓮の手のひらに乗った、ヨレヨレの赤いリボンがかけられている、先程まで地面に転がっていたボロボロの箱があった。


「うん。俺の車が急に飛び出してきたコレを踏み潰してしまったみたいだ」
「ふえぇぇぇぇーっ!!しどいーーーー」
「えぇっ!もしかしてコレ、最上さんのだった?」
「キョーコ、残念だったなぁ。本命チョコだったのになぁ~。でも敦賀サンのせいでこんなボロボロじゃあ渡せないよなぁ。
クククッ。じゃぁ俺行くわ。キョーコ、じゃーな」

『本命』という言葉に蓮はピクリと反応する。

蓮が慌ててよく見れば、無残に潰れた箱からは、チョコレートがはみ出している。


ププッ!!こいつ今、固まりやがったぞ。キョーコに本命チョコを渡したい男がいるって聞いてテンパったな?
キョーコもこんだけボロボロのチョコじゃあ、犬野郎に渡すに渡せねぇだろう。
フンッ!!ざまーみやがれ!

ニヤニヤと笑いながらショータローはテレビ局内へと消えて行った。


えええーっ!!!今、不破の奴、蓮が持ってるボロボロの物体をキョーコちゃんの本命チョコって言った!?
本命って何!?キョーコちゃん、君は一体いつの間に誰かを愛する心を取り戻してたの!?っていうか誰?誰なの?
誰にチョコを渡そうと思ってたのーーーっ!

「キキョーコちゃん?」
「うわーーーん!!」

社がキョーコに問いかけようとしても、キョーコはわんわんと泣いてそれどころではない。

「ひどいよぉ…」
「最上さん…ごめん」

最上さん、このチョコ…本命チョコを誰に渡そうとしていたの?
すぐにでも問い質したい。問い質してその男を目の前の東京湾に(以下自制)

グシグシと泣き続けるキョーコを前に、蓮は握った拳が震えるほどの想いを何とか抑えていた。


「折角作ったのに…折角っぅうーーモー子さん…モーゴざんっ…うわーーーん!!」


え? 琴南さん?


蓮から漂っていた魔王の気配が一瞬で霧散した。



つづく。



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