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   かき氷   


残暑の中、駄文にたどり着いてくださった方に感謝をこめて。



「ごちそうさまでした」
「はい。お粗末さまでした」
「敦賀さん、まだお腹に余裕ありますか?」

蓮のマンションで、キョーコはいつものように蓮に手料理を振る舞った後、キョーコはウキウキした様子で蓮に話しかける。

うーん。そんなに余裕ないけど、キョーコがなんか楽しそうだし…。

「うん。大丈夫だよ?」


ぱぁっと笑顔が咲く。


「かき氷食べませんか?」
「かき氷?クスッ。 …いいよ。じゃ、食べに行く?」
「敦賀さん、この時間にかき氷屋さんなんてやってません」
「じゃあ、地下のスーパーかコンビニ…」
「地下のスーパーにそんな庶民の味は売ってません。かき氷なんてものは自分で作るものです!」

キョーコは両手を頭の上にあげて、プンスカと怒りながら説明する。

「えっ?そうなの?」
「えぇ?子供のころ、家でシロップかけて食べませんでした?」
「無いなぁ。父さんは『snow cone』よりバケツに入ったアイスを食べてたしな…」

バケツアイス…。キョーコの脳裏に、バケツのままスプーンでアイスを食べるほくほく顔のクーが浮かんだ。

「じゃあ、今日は王道のかき氷じゃないですけど、次は普通のかき氷をやりましょうね?」
「でもかき氷って、どうやって氷を砕くの?…ミキサー?」
「えへへ。実はだるまやの厨房に、かき氷器があったんですよ!それをお借りしてきました!」

ゴソゴソとキョーコはバッグから取り出したかき氷器をテーブルの上に置いた。

「ここのハンドルを回すと、削った氷が下から出て来るんです。準備しますから、待っててくださいね」


蓮は初めて見るかき氷器に興味津々といった様子で眺めていた。


「お待たせしました!ここに氷を入れます!」
「ちょっと待って、キョーコ!なんかその氷、茶色だよ!…くさってる?」

かき氷器にセットしようとした、茶色い氷を見て蓮は驚く。
そんな蓮を見てキョーコはくすくすと笑う。

「違いますよぉ!くさってなんかないです。今日は、ちょっとアレンジしたかき氷にしたんです。これ、コーヒー牛乳を凍らせたものです」
「だから茶色いのか。」
「ふふっ。昨日、だるまやで試作品を作って女将さんたちに食べていただいたんですけど、好評でしたよ?だから大丈夫です!」


ふふんっと胸を張って得意げに、キョーコはかき氷器に氷をセットして、ハンドルを回す。



シャリシャリシャリ…



「へぇ…こんな風に出て来るんだ。キョーコ、俺にもやらせて?」
「はい。どうぞ」

なんか、すごく敦賀さんが楽しそう。コレ持ってきてよかった!

子供のような顔で楽しそうにかき氷を作る蓮を、キョーコはもっと近くで見たくなり、正面から隣の椅子に移動し、笑顔で見つめていた。


2つの器にこんもりと茶色いかき氷が盛られる。


「氷自体は甘みが薄いので、お好みで練乳とチョコレートソースをかけてください」
「うん。まずはこのまま食べてみたいな。いただきます」
「はい。どうぞ。」
「…冷たい。うん。美味しいよ」
「えへへ。またやりましょうね?」

楽しそうな敦賀さんが見られるなんて思ってなかったから、すっごくいい気分!!


ニコニコとキョーコは自分のかき氷に、練乳とチョコレートソースをふんだんに落として、パクリと食べた。


「うーん!甘くておいしぃーー」

美味しそうにかき氷を食べるキョーコを蓮は見つめていた。

「…甘いのも美味しそうだね?」
「はいっ!美味しいです。敦賀さんもかけますか?」
「それはいいかな。それよりも…」

蓮はキョーコにキスをし、咥内に舌を進めた。


「ふぁ・・・んっ」


蓮はキョーコから一度離れる。

キョーコは恥ずかしそうに頬を染めて下を向き、かき氷をシャクシャクと崩しては口に進める。
そんなキョーコを蕩ける笑顔で蓮は見つめる。

「うん。とっても甘くて美味しいよ…それに、この味…」

何だっけ… あぁ、そうか。

眩しい思い出の中の味に似てるんだ…京都の河原で…幼い君が俺に半分くれた、アイスの味…


俺は眩しい宝物をもう一度手にしたんだ…。


もう絶対に手放さない。


蓮はキョーコに囁く。


「…もっと食べたい…」
「んなっ! …んっ」


蓮はもう逃がさないとばかりにキョーコの後頭部を掴み、もう片方の手で細腰に腕を回して唇を奪った。





氷が解けて器にスプーンがぶつかり、カチャリと音を立てた。




Fin.





子供のころ、ナーの家ではシロップと言えばカルピス原液でした。たまにイチゴ。
久遠が育ったアメリカにもかき氷はあるのか?と思って調べたら、[snow cone]っていうアメリカ版ガリ○リ君が出てきました。
台湾に行くと、牛乳を凍らせたかき氷に、フルーツとフルーツソースをたっぷりかけたものやコーヒー牛乳のもあります。
うまいです。…行きたいなぁ。




Comment
1. ありますよ~(^^)
あるよ~!
アメリカのカキ氷はですね、Snow Ball Cone
Coneは、下が円錐を逆さにした入れ物でして、七色だったり・・・
(はい、ごぞんじの通り・・・アメリカーンなお色をどうぞ、想像してくださいませ・・・)

自分が欲しいシロップを、何種類もかけますよ。
お好みで~す。
味は、ただ甘いだけっ!

ちなみに、スーパーではですね・・・
3ギャロンってサイズの、(12リットル位で~す。)
バケツサイズ、アイスクリームもありますよ

2. Re:ありますよ~(^^)
>美海* mimi様

コメントありがとうございます!!
[Snow Ball Cone]をサイトで見て、あの色合い、久遠は食べ物として認識しない!目に入らない!!と思いました。

12リットル。クーパパならきっと一気食いですね…。
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