HOME   »  スポンサー広告  »  スポンサーサイト  »  BOOSTシリーズ   »  [完]見守る者  »  BOOST 見守る者 (後編)

   スポンサーサイト   


上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

   BOOST 見守る者 (後編)   


おバカ話ラストです。
中編、中だるみでした。ごめんなさい。
書いててローリィのくだり、省こうかと思ったんですが、出しちゃいました。
そして後編、切りどころがなくて長文となりました。重ねてすみません。



「あはははー。あんたが持って歩いてるとは…そりゃ会話は筒抜けよね。もうびっくりしたわ」
「うえ?」
「うえ? じゃないわよ!!どこに仕掛けられてんのよーっモーーーッ!」

千織は残念なものを見る目でキョーコをただ見つめていた。
買い物から帰って顔を見た途端、いきなり奏江にがなり立てられて、訳が分からないキョーコは救いを求めて蓮を仰ぎ見る。

「じゃあキョーコ、身体検査しようか?」

キュラキュラと眩しい笑顔で蓮がキョーコに手を差し出す。

「つつつるがしゃん!何笑顔で言ってるんですか!!いやーっ体をまさぐらないでっ!!破廉恥ですぅーー!」
「おーい。蓮、頼むからそういうのは2人の時にやってくれ」
「あれ?壁に穴が開いてる…。これ、どうした「キョーコ、アイス食べたいな?」」

笑顔で蓮はキョーコの追及を躱す。

「えっ!敦賀さんの口から何か食べたいなんて言葉が出て来るなんて…食べましょう!アイス!!」

父親の捻じれた愛情、上手くキョーコちゃんを誤魔化しきれたかな…でもさぁ、壁に穴をあける以上の
ミラクルな捻じ曲がった愛があのバッグに入ってる気がするんだよねぇ

社はじっとキョーコのバッグを見つめた。


セバスチャンも交えて6人でアイスを食べながら、キョーコの持ち物である鞄の中身をあらため始めた。

「探知機になかなか反応しないわね」
「ていうか、京子さんの鞄の中、いろいろ出て来るわね…。何これ。裁縫セット?いまどきの女子高生が持ってるなんて…
どれだけ奥ゆかしいんですか」
「や、それは趣味と実益を兼ねておりまして…」
「ちょっとあんた、まだコレ、不破人形持ち歩いてたの!?」

不破の名前に蓮がビクリと体を震わせる

奏江が握り締めてずいっとキョーコに突き出したのは、不破尚の1/10スケールの人形だった。

『キョーコ様に土下座でお詫び5秒前』人形ね。
ふふん。そうよ、ショータロー!!あんたに土下座させてやるわ!!みてなさいよっ!

キョーコの不敵な笑みも、恋する男フィルターを通した蓮の目には優しそうに笑っているように映る。

「ねぇ、キョーコ…ヤッパリ不破のコト、まだ好きなの?そんな人形を持ち歩くくらい…」
「ちっ違います!!ヤッパリってなんですか。冗談じゃないですよ、あんな奴。これはえぇと、呪いの人形と言いますか、
怒りをぶつけるための藁人形の代わりと申しましょうか…あ、そう!マリアちゃんと共通の趣味です」
「ふぅん。呪いの藁人形ね……どこかに五寸釘、落ちてないかな?」
「蓮、ニコニコと恐いこと言わないでくれる?」
「モーッ痴話げんかは後にして頂戴!セバスチャンさん、チェックをお願いします」

セバスチャンに人形を渡そうとしたその時

ピーピーピーーー!!


探知機が反応を示す警報音を発した。

「この中かーーっ!」
「…クスリ。じゃ、中身を確認しようか」

奏江の手から蓮は不破人形を受け取り、しげしげと眺める。

「本当にリアルに作ってあるんだね。よく観察してると言うか…妬けちゃうな?」

ひゅっ!!魔王が降臨なさってる!!

蓮は笑顔でキョーコに語りかけながら不破人形の両腕を摘んだ。

「つ敦賀さん?別に観察してたわけじゃないんでしゅよ?」
「…アイツのことなんかなんとも思ってないんだよね?…こんなもの、もう必要ないよ…ね?」
「ふゎい!!必要とせずともアイツに直接ギャフンと言わせてみせますです!!」
「うん。そうだよね」

ブチッ


**


その頃、都内の某スタジオでは…


「うおーーーーーーーーーーーーーーっ腕が痛ぇーーーーーーっ」
「えっ?尚!どうしたの?!」


レコーディングを行っていた尚は、急な腕の痛みに襲われていた。
あまりの激痛に椅子から転がり落ちる。

「尚!!やだ、どうしよう!!」

祥子は尚の元に駆け寄り狼狽える。

ゼェゼェ…
「…なっなんだこの痛み…。急に引きちぎられるような痛みがぁーーーーーっ足がーーーーっ!!」
「キャーッ誰か救急車ーーーー!!」

今度は足を引き裂かれるような強烈な痛みに襲われ、尚は床をのたうち回る。

「むぉーーっ!!こんなことができるのは…キョーーーーコーーーーッお前かーーーーっいてーーーーーーっ!!!」


**


「うーん、足にも入ってないか。やっぱり胴体部分かな」
「敦賀さん、なんかとっても嬉しそうですね?」
「そう見える? …あ、お腹を裂いたら出てきたよ。やっぱり盗聴器、入ってたね」

あぁ、呪いの人形が解体されてしまったわ…私の怨念入りのやつ…。
はっ!そうだ、バッグにもう1つ入ってるんだ!!…そっちは…そっちだけは死守しなきゃ!!

キョーコがバッグに手を伸ばそうとしたその時

「ちょっと何してんのよ。この調子で次いくわよ」
「え?モー子さん、もう見つかったんだから帰ろうかと…」
「ちゃんと全部調べなきゃ意味が無いわよ!ほらっ貸しなさいっ」
「あっ…」

掴みかけていたバッグを奏江に奪われ、キョーコはこの世の終わりの表情を浮かべた。
奏江はゴソゴソとバッグの中をあらため、文庫や台本以外、最後の品を探し当てた。

「ほら出てきた。…私が見た時よりバージョンアップしてるわ」
「京子さん凄い…ヤッパリ隅から隅まで知り尽くしてるからかしら。すっごいリアル」
「キョーコちゃんの破廉恥~」
「…キョーコ…」

奏江が差し出したのは、先程の不破1/10スケールより大きい、1/8スケールの『天上人・敦賀蓮』人形だった。

「ねぇキョーコ、コレ…いつも持ち歩いてくれてるの?」

蓮が頬を染めて、それでもキラキラと神々しい笑顔でキョーコに話しかける。

「ふゎい!いつも一緒ですっ!!寝る時も一緒です!!」
「ん…そうなんだ…」
「女子高生にもなって人形と添い寝ってどうなのよ…」
「でも海外とかだと、おじいちゃんになってもテディベアと寝てる人いるわよ?」
「でもさぁ、敦賀蓮人形だよ?」

ワイワイと横道にそれ出した会話に、セバスチャンが割って入る。

「ご歓談のところ申し訳ございませんが、残り1つです。チェクを済ませてしまいませんか?」
「あ、そうね。とっとと済ませましょ。ほら、キョーコ」
「うっうん…」

キョーコが不安そうに人形を探査機に近づける。


ピーピーピーーー!!


ガックリとキョーコは項垂れる。

「ひどいーー!すっごい力作なのにー」
「でもそんなすっごい力作に、あんたに気付かれずに盗聴器を埋め込んだって事でしょ?やっぱりあんたの母親、すごいわ」
「そんなーーーっ」



「何か自分が分解されていくようで嫌だな…」
「…さっきは自分が不破人形をメタメタに裂いたくせに」
「社さん、何か言いました?」

えぐえぐと泣きながらキョーコの手によって解体された蓮人形の目の部分から、カメラが見つかった。


「お母さん…。お母さんが怖いーっ」

泣き続けるキョーコを蓮は膝の上に乗せてあやしだす。
…もう周りに止める人間、ツッコむ人間は誰もいない。

「うーん…。凄く言いづらいんだけど、キョーコちゃんの部屋、もう一度その探査機でチェックした方がいいんじゃない?」
「そうね、社さん。私も徹底的に調べたつもりだったけど、これを見ちゃうと自信が無いわ」
「ってことだから、あんた、調査が終わるまで敦賀さん家に居候しなさい。分かったわね?」
「あら、琴南さん。それを言うなら同棲じゃない?」
「どどど同居?!どどどどどっ同棲!!!?」
「そうだね。添い寝をする人形も居なくなった事だし、実物が添い寝をするよ」

蕩ける笑顔で膝の上のキョーコを抱きしめる。

「えぇええ!敦賀さん、大丈夫です!1人で寝られます!!
あっゲストルームを間借りさせていただければそれで十分!!」
「大丈夫。俺のベッド、広いの知ってるでしょ?一緒に寝よう。…じゃ、帰ろうか?」
「えーーっつ敦賀さん?!」
「じゃあ探索は明日以降…うーん、もう探さなくてもいいです。お疲れ様でした」
「はいはい。お疲れ様。」
「何か疲れがどっと出たわーっ」
「では社長の奢りでウナギでも取りますか?」
「おっ!いいね!!俺、特上~」

決着がついたとばかりに奏江たちは夕飯の算段に入った。


「さ、キョーコ。二人の愛の巣に帰ろう?」

蓮は満面の笑みを湛えて、キョーコを横抱きにして立ち上がる。

「そうだ、愛の巣に着いたら、まずはさっきの身体検査の続きからやらないとね?」
「ふぇっ…」
「大丈夫。さっきの人形が作れるくらい、隅々までチェックしてあげるから」
「いやーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ」


**


そのころBOOST編集部では…

「キャップー、注文の品が届きましたー」
「じゃ、それを京子宛てのプレゼントとしてLMEに送りつけてちょうだい。あ、文面は女の子に書いてもらいなさいね?」
「こんなんでホントに行けるんすかぁ?」
「勿論よ。スワロフ○キーが全面にちりばめられた盗聴器入りボールペン12色。1か月ごとに送り付けなさい」
「了解っすー」

キラキラしたものに目がないあの子の事だもの。絶対に持ち歩くはずよ。
敦賀邸のハウスキーパーを籠絡する間のツナギにはなってくれるはずだわ。


「これからもぶっちぎりのスクープをもぎとるわよーっ!!」





おしまい。





んー、ショーちゃんはどうなったんでしょうね。。



Comment
Comment Form
管理者にだけ表示を許可する

menu    Profile    menu

ナー

Author : ナー

menu    Recent    menu

menu    Counter    menu


キリ番踏まれた方、コメントなどでご連絡ください。
リクエストなぞあれば浮かれてお聞きしちゃいます。

    Since 2014.12.07     

menu    Category    menu

menu    禁無断転載    menu

menu     Link     menu

menu    ブロとも    menu



形而上 愛の唄
美海様が作ってくれた拙宅バナー



menu   WonderfulWorld   menu
Mimi's Worlds  by 美海様 mimi's worlds /STAR星DREAM夢の卵 HEARTハートLOVE愛の卵 From Mr.D * Dear my dare Dears. Love Dreams Eggs ©From far away beyond beautiful sea.

Hop Step Skip Jump !!
  by ゆみーのん様 Hop Step Skip Jump !!

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。