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   I love cat 前編   


親愛なる美海様、moka様の1周年記念コラボに捧げます。
              © ™ ILD.fbs A&C



あれ?いつの間に帰ってきたんだろう…

蓮は背中に温かい体温を感じて目覚めた。

1人キングサイズのベットに横向きで寝ていた連の背中に頬を寄せて…ピッタリと身体を添わせ、
キョーコが寝ていた。

寝返りをうってキョーコを抱き込もうとすると、足の方に抵抗がある。

? 何かある?

抵抗を感じる下肢を見ると、白いほっそりとしたキョーコの足が蓮の太股の上にあった。

…俺がキョーコの抱き枕になってる?
ねぇキョーコ、いつもは君に引っ付き虫みたいだって笑われてるけど、今は君が引っ付き虫みたいだよ?

クスリと笑うと、蓮の微動が伝わったのか、キョーコの左腕がスルリと背中から胸元に回り込んできた。

「んー…」

「キョーコさん。これ、結構な拷問なんだけど… 本当に寝てるの?」

キョーコからは、蓮の背中にすやすやと寝息の微かな返事があるだけで、それ以上の反応は無い。

何だ…本当に寝てるんだ…

蓮はがっかりしたような、それでいて幸せな気分になり、キョーコを起こさないよう、キョーコの左腕に
自分の右手をそっと乗せて目を閉じた。



ピピピ……



無機質なアラーム音で蓮が次に目覚めた時、背中に感じた体温は無くなっていた。
周りを見回せば、そこにキョーコの姿は無く、いつもの見慣れた自分のベッドルームが、ひどく殺風景に感じる。


ゴロリとベットの中で身を返せば、微かなキョーコの残り香に胸を締め付けられる。


6時か…キョーコ、もう起きたの?

のそりとベッドから起き上がり、リビングへと移動すると、テーブルには紙袋に入った弁当箱が2つ。
袋に触れればまだ温かい。
隣には小さな鍋が一つ、メモと一緒に置いてある。

『朝御飯もちゃんと食べてくださいね?』

蓋を開ければ、壊れた食欲中枢さえ刺激する、愛しい恋人の特製ポタージュが香りたつ。


「キョーコ?」


名前を呼びながらキッチンを覗けば、後片付けがしっかりと済んだ状態で、キョーコの気配は既に無かった。

蓮は眉をしかめる。

俺が寝たのが2時過ぎで、その後いつの間にかキョーコが居て…。キョーコ、ロクに寝てないんじゃないか?
キョーコ、ちゃんと休めたの?



***



深夜、蓮が自宅に戻るとキョーコの、蓮のそれと比べると圧倒的に小さくて可愛らしい靴が玄関にちょこんと
揃えられていた。

キョーコが帰ってきてる。

ただそれだけで蓮の心は浮き足立つ。

「キョーコ?」

リビングに入ってキョロキョロとあたりにキョーコを探す。

居ない…。どこだろう?

ベッドルームのドアを開けると、ドアから差し込む光が眩しかったのか、キョーコは眉を寄せて

「むぅー…」

小さく呻って、ころんと寝返りを打った。


寝てるんだ…。


ソファでうたた寝をしながら蓮の帰りを待っていたのをどうにか止めさせようと、ちゃんとベッドで寝るように蓮は
キョーコに懇々と説得したのに、キョーコははじめ全く聞き入れなかった。

「だから俺の帰りを待つ必要はないんだよ?」
「良いんです。私が待っていたいだけなんです…いけませんか?」
「それは嬉しいけど…じゃなくて、キョーコの体が参ってしまうよ!」
「大丈夫です。健康には自信があります。問題ありません」
「…もしも俺が帰った時にソファで可愛い寝顔を晒してたら、きっと俺、我慢できずにライトをつけたままここで襲うよ?
ほら、こんな風に…」
「!!!」

それ以来、キョーコはおとなしくベッドで寝てくれている。


『…だって広いベッドで1人で寝るのは寂しいんです』


キョーコはキングサイズのベッドの端にちんまりと体をすぼめて寝ていた。
まるで世界の片隅で、たった1人きり寂しく震えているように…

蓮は床に膝立ちをして、キョーコの顔を覗き込んで、柔らかい髪を撫でた。

「いつだってキョーコの傍に俺がいるよ?」

眼球がせわしなく動いている…きっと夢を見てるんだね。
キョーコ、どんな夢を見ているの?起きたら教えてよ。

蓮はキョーコを起こさないよう、そっとベッドに上がり、キョーコをベッドの中央へとそっと抱き寄せて、
瞼に優しいキスを落とす。

「ん…」
「キョーコ…」

堪らず蓮は、瞼から頬、唇、顎、首筋に唇を這わせる。

やっぱり甘い…

こんなにも甘いなんて、キョーコは一体何でできてるの?
そうだな…俺が注ぐ愛情とメルヘンと情熱と…俺への愛情が成分比率上、1番だと嬉しいけど、どうかな?

そんなことを考えながら、蓮の唇が胸元にさしかかる。


「むーん」

ポカッ

「痛っ」

驚いて顔をあげると、愛しい彼女はまだ夢の中で。
蓮の頭をポカリと叩いたとおぼしき手は、キョーコの顔のそばにパタリと落ちている。

猫パンチか。少し正気に戻れってこと?
寝込みを襲いたかった訳じゃないんだよ?ただ、キョーコが可愛すぎるから我慢できなくなるんだよ。

そんな言い訳を、いい夢を見てるのかへらっと笑うキョーコに蓮は苦笑しながら一人ごち、
温かいぬくもりを包み込むようにして目を閉じた。


翌朝、まるで前日のデジャヴのように、甘い香りを残してキョーコは蓮の腕の中から消えていた。

…目覚めた時、居るはずと思っていた君が居ないと胸にぽっかりと穴が開いたような気分になるよ…。

蓮は不機嫌そうにポリポリと頭をかきながらベッドを出る。


テーブルには、形よく握られたおむすびと、昨日と同じように小さな鍋が置かれて具だくさんの味噌汁が
準備されている。

その脇にはキョーコからのメッセージが添えられたメモ。


『今日から3日、地方ロケです。冷蔵庫にお夕食を準備してあります。』


3日も逢えないなんて…
ねぇキョーコ、俺の世話なんかしなくていいから、キョーコの許す限りの時間を、俺と一緒に過ごしてよ…
まるで猫みたいに、スルリと俺の腕の中から居なくなる君を、どこにも行かないよう繋いでおきたい。
ねぇ、キョーコ。どうしたら俺の傍にいてくれる?

何とかキョーコを腕に納める策は無いか…

蓮はパクリとおむすびをかじりなが思案を巡らせ続けた。




後編に続く




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